開業時の資金調達

目次

  • Drが抱きやすい3つの疑問
  • 自分は銀行から借りられるのか
  • ① 経験豊富な税理士・コンサルタントに銀行交渉を任せる
  • ② 複数の銀行に相談する
  • ③ 紹介による事前アポイント
  • 融資の可否は何で決まるのか
  • 開業融資の基本的な流れ
  • 第1段階:開業計画書の作成
  • 第2段階:銀行との面談
  • 第3段階:融資銀行の決定
  • まとめ
Drが医院開業を実現するためには、銀行からの資金調達が欠かせません。
どれほど条件の良い立地や構想があっても、融資が通らなければ医院開業は前に進みません。
ここでは、医科・歯科Drの開業における資金調達の流れと考え方を、重要ポイントに絞って解説します。

Drが抱きやすい3つの疑問

開業を検討するDrから、次のような質問をよく受けます。

• 自分は銀行から融資を受けられるのか
• 融資の可否は何を基準に判断されるのか
• 開業時、銀行とはどのような流れで交渉するのか

以下、この順に整理します。

自分は銀行から借りられるのか

絶対に融資が通るとは言い切れませんが、融資が通る確率を高めることは可能です。
特に次の3点が重要です。

① 経験豊富な税理士・コンサルタントに銀行交渉を任せる

医院の開業融資は専門性が高く、Drご本人が直接交渉しても有利に進むとは限りません。
開業支援に慣れた税理士(またはコンサルタント)が間に入ることで、融資成功の確率は大きく高まります。

② 複数の銀行に相談する

最低でも2行、可能であれば3行に打診します。
1行のみでは条件交渉の余地がなくなります。
複数行への相談は、銀行側も常識的な行動として理解をしてくれます。

③ 紹介による事前アポイント

アポなし訪問は避け、できれば開業が順調な先輩Drから銀行を紹介してもらいましょう。
紹介があるだけで、銀行側の印象は大きく変わります。

融資の可否は何で決まるのか

医院の開業融資では、次の順で総合判断されるケースが一般的です。

1. 返済の確実性(最重要)
2. 事業計画の具体性
3. 開業Drの実績・人柄

特に重視されるのは「貸したお金が返ってくるかどうか」です。
ご家族の資産状況や担保の有無などが確認されます。
事業計画については、設備投資が過大でないかがチェックされます。

開業融資の基本的な流れ

医院の開業融資は、概ね次の3段階で進みます。

第1段階:開業計画書の作成

税理士と一緒に作成しますが、以下の項目はDrご自身が説明できるよう準備が必要です。

• 医院開業を決意した理由
• 医院開業場所の選定理由
• 想定患者数と診療単価
• 診療日数・診療時間
• スタッフの採用計画

特に診療単価は、勤務先での実績をもとに具体的に把握しておきましょう。

第2段階:銀行との面談

計画書完成後、税理士同席で複数の銀行を回ります。
面談当日に即決されることはなく、回答まで通常1か月程度かかります。

第3段階:融資銀行の決定

複数行から承諾が出た場合は、次の順で判断します。

• 返済期間が長い
• 日常的に使いやすい
• 金利が低い

特に重要なのは返済期間の長さです。月々の返済額を抑えることが、開業後の資金繰りを安定させます。

まとめ

クリニック開業における資金調達は、準備と段取りで結果が大きく変わります。
早い段階から専門家と連携し、無理のない融資条件を整えることが、安定した開業への第一歩となります。