ほとんどの医院は保険診療が中心となるため、あまり問題になりませんが保険外診療の多い診療科目は注意が必要です。
<特にミスを起こしやすいもの>
整形外科・・・自賠責や労災収入の計上漏れ
歯科・・・スクラップの売却収入計上漏れ、自費収入の計上漏れ
未使用医薬品等(在庫)の計上漏れ
決算日時点での在庫は経費にはなりません。決算前に大量の医薬品を購入しても、未使用であれば在庫に計上しなければなりません。
非常勤ドクターへの給与源泉
アルバイト(非常勤ドクター)に対しては「手取り○万円」といったような、源泉所得税を引かずに給与を払っているケースが多く見受けられます。給与を支給する場合、源泉所得税を徴収する義務は医院側にあるため、徴収すべき源泉所得税を課税されることがあります。
家事費の混在
家事費(クリニックに関係のない個人的な支出)が経費に混ざっていないか確認されます。
また、税務調査で追徴税額が出るケースは、①収入の計上漏れ、②経費の過大計上がほとんどですが、一般的に①の収入の計上漏れが意図的であると判断された場合は悪質性が高いとみなされ、重加算税(ペナルティ)の対象となりやすいので特に注意が必要です。